TESOLLOのロボットハンド、スタンフォード大学の研究プラットフォームに採用
- MITではTesolloのロボットハンド技術を紹介する招待セミナーを開催
- MITからスタンフォードまで…世界の研究現場で存在感を拡大

Tesolloの多関節ロボットハンドが、世界の研究現場において実験プラットフォームとして活用され、世界的な研究機関に同社の技術と適用事例を広く紹介している。
米スタンフォード大学(Stanford University)の先端ロボット学習研究に「DG-5F-M」が相次いで採用されたことに続き、マサチューセッツ工科大学(MIT)ではTesolloのロボットハンドおよび関連技術を紹介する招待セミナーが開催された。
近年、世界の大学や研究機関では、ロボットハンドを活用した精密マニピュレーション研究が活発化している。2025年に発表されたWeb of Scienceベースの計量書誌分析によると、多関節ロボットハンドの把持・制御に関する論文数は、2008年の約10件から2016年以降は年間30件以上へと増加しており、研究テーマも単純把持から、インハンドマニピュレーション、両手協調、マルチモーダルセンシング、強化学習、実ロボットへの応用などへと高度化している。
スタンフォード大学の研究チームは、2026年に公開したHandelBotおよびDexDrummerプロジェクトに、Tesolloの20自由度ロボットハンド「DG-5F-M」を活用した。HandelBotは、2台のDG-5F-MとFrankaロボットアームを用いて両手によるピアノ演奏を実現したプロジェクトである。約30分間の実環境インタラクションデータを活用して5曲を演奏し、シミュレーションポリシーを実ロボットへ直接適用する方式と比べて1.8倍高い性能を記録した。
DexDrummerは、ドラム演奏を通じてインハンドマニピュレーション、反復的な外部接触、長時間の動作制御を検証した。指を能動的に制御するポリシーは、固定把持方式と比較して、簡単な曲では1.87倍、難しい曲では1.22倍高いF1スコアを記録した。
スタンフォード大学のプロジェクトがTesollo製品を活用して最新のロボット学習技術を実機上で検証した事例である一方、MITでのセミナーは、Tesolloのロボットハンド技術とその適用事例を世界の研究コミュニティに紹介した招待技術講演の事例である。Tesolloのリュ・ウソクCTOは、5月27日にMITのOptics and Quantum Electronics Seminarに講演者として招待され、高自由度ロボットハンドとアクチュエータ、AIベースの制御技術、および関連する適用事例について発表した。今回のセミナーは、ロボットハンド技術の今後の発展方向について技術的な視点を共有する機会となった。
研究成果や論文、映像、コードが公開されることで、DG-5F-Mの活用事例は特定の研究室にとどまらず、世界中の研究者が参照できる実証リファレンスとして広がっている。これは、Tesolloのロボットハンドが単なる完成品ハードウェアとして供給される製品を超え、新たな制御アルゴリズムやロボット学習技術を実環境で検証するための研究プラットフォームとして活用されていることを示している。
特に、ロボットハンド研究が単純把持から両手協調、インハンドマニピュレーション、長時間作業、マルチモーダルセンシングなどへと拡大するにつれ、ハードウェアの自由度だけでなく、制御精度、反復動作の安定性、耐久性、ソフトウェア連携性も研究成果を左右する重要な要素となっている。Tesolloはこうした研究ニーズに対応するため、ハードウェアとソフトウェアの完成度を高めるとともに、大学や研究機関との技術交流および製品検証の機会を継続的に拡大していく計画だ。
Tesolloは、製品供給から実際の研究活用、研究成果の公開、さらに世界の研究コミュニティとの技術的な意見交換へとつながる好循環の構築を進めている。今後も世界の主要大学や研究機関がロボット学習や精密マニピュレーション技術を開発・検証できる研究基盤を提供し、グローバルなロボット研究エコシステムにおける技術的信頼性と存在感をさらに高めていく方針だ。
出典:ロボット新聞(https://www.irobotnews.com)